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女貞子(ジョテイシ)

養肝明目で目にもはたらきかける「女貞子」

モクセイ科の常緑小高木である女貞子(ジョテイシ)は、公園や生け垣などに生えている木としても身近な存在です。

冬になると小粒のブドウのような色の実をつけることから、「冬青子」という別名や「唐ネズミモチ」という名でも知られています。

女貞子を焼酎に漬けた「女貞酒」は滋養強壮の薬用酒として人気があり、足腰の筋力低下、若白髪、老化防止などに効果があるそうです。

また、女性ホルモンの分泌にもはたらきかけることが認められており、腰やひざのだるさの改善もあるとされることから、更年期の女性にも人気がある生薬でもあります。

漢方では、肝臓や腎臓にはたらきかける作用があることから、緑内障をはじめ目の疾患にも効果が期待されています。

女貞子の効能

中医学書では、女貞子は「養肝明目」と説明されています。これは、肝臓の機能を高めることで目の疾患なども改善するということ。肝臓と目には深い関係があるというのが東洋医学の基本です。

また女貞子には、神経系にはたらきかける作用があり、視神経を強めることによって緑内障の症状の進行を抑えることも期待できます。

このほか、視力低下やかすみ目といった目の病に対しての効能や、めまいの改善などの効能もあるようです。

視力低下・かすみ目

中医学では「肝臓の栄養によって目が働く」という考え方があるため、肝機能を高める女貞子は目への血流を改善して、疲れ目の改善や視力向上に効果があると言われています。

足腰への筋力低下

中医学では、足腰の機能は腎臓が司っていると考えられます。

女貞子は「腎と肝を養う」とされているため、腎臓の機能を高めて、足腰の機能を回復させる効果が期待できるでしょう。

めまい

めまいは貧血から起こる場合が多いもの。

全身の血流をコントロールしているのは肝臓であると考えられているため、肝臓を強化する女貞子は、血液が不足している部分の血行を改善すると言われています。

月経困難

肝臓の血液が不足すると、腎臓の機能が低下するとされます。

腎機能が低下することによってホルモンバランスが乱れ、月経困難の原因になるため、肝腎の機能を整える女貞子は月経困難にも効果が期待できるでしょう。

白髪

体の老化現象が現れることは、中医学では腎機能の衰えだと考えられています。

白髪や抜け毛も体の老化現象であるため、「補益肝腎」の働きがある女貞子は、白髪の改善にも効果的だとされます。

女貞子の有効成分

オリーブにも多く含まれ、強心・利尿作用のあるオレアノール酸のほか、ウルソール酸、マンニトールなど多くの有効成分が含まれています。

オレアノール酸

オレアノール酸はトリテルペンという成分の一つですが、自然界の中にもたくさん存在しています。

ブドウの皮の表面についている白い粉の成分として有名ですが、その他の植物の表層にも付着していることが知られています。

ブドウの収穫は降水量が多い時期に行われるため、晩腐病菌からの害を受けやすくなっていますが、その菌による影響を軽減させているのがオレアノール酸です。

神経系や内分泌系に作用する成分。視神経にはたらきかけることで緑内障の進行を遅らせることも期待できます。

オレアノール酸にはこのほか強心作用、抗がん作用があるほか、抜け毛を予防する育毛効果についても注目を集めている成分です。

その他の効能として、アンチエイジング、運動能力の向上、疲労回復、脂肪合成の抑制によって体脂肪を減少させる働きなどがあると言われています。

これらの働きは、オレアノール酸のミトコンドリア増殖作用によって、体を活発にしてくれることに由来します。

ウルソール酸

ウルソール酸は、リンゴやローズマリーなどにも多く含まれる成分。抗炎症作用があり、血糖値やコレステロール、中性脂肪値を下げる効果もあります。

ウルソール酸が血糖値改善に効果的だとされる理由は、糖の消費を促進させるインスリンの働きを増強するからだと言われており、糖尿病の治療にも役立てられると考えられています。

また、体内の脂肪量を減らす働きがあるとされますが、骨格筋の成長を促進させるとも言われているため、筋肉量アップによって基礎代謝量を増やし、肥満を改善する効果も期待できるでしょう。

この2つの働きには相関があり、血液の中の血糖値を調整する働きによって、筋肉をより効率よく成長させることができるのです。

ウルソール酸は、バジルやタイム、オレガノなどのハーブの他、ブルーベリー、ブラックベリー、プラムなどの果実の中も含まれています。

マンニトール

組織や細胞内に含まれる水分を引き出す作用があり、利尿作用を促進させる成分です。

マンニトールは薬剤として注射液にも使用されており、その際には、手術中から手術後の急性腎不全の予防、脳圧の降下作用、眼圧降下作用を期待する場合に用いられます。

眼圧降下のために注射液として使用されるほどなので、緑内障で眼圧が高くなっているときにも効果的で、同じく眼圧降下作用のあるグリセオールよりも高い効果が現れます。

特に、眼圧降下の即効性に関してはグリセオールよりも優れており、すぐに眼圧を下げたいときに用いられるでしょう。

マンニトールは食品の中にも含まれており、干し柿やきのこの他、特に多く含んでいるのは昆布で、乾燥した昆布の表面に現れる白い粉はマンニトールです。

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